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北区ニュース11月1日号(No.1698)

[2021.11.05]

(本記事で使わせていただいている画像は北区ニュースNo.1698からのものです。)

今号の北区ニュースの表紙は清野とおるさんの絵でした。

火の用心がどれだけ大事かおもしろく、そしてひと目で伝わってきます。左のコマはどう考えても嫌ですよね笑

私もハッピッピーのプップクプゥーを目指して火の用心したいと思います。

せっかく清野さんの表紙をみたので、他も読もうとページをめくると「健康寿命延伸プロジェクト〜生活習慣病予防!はじめの一歩!〜」という記事が目に入りました。

(引用画像です)

「健康寿命延伸」という言葉は本ブログの「疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言」を読んで その1にでてきた「キーワード」です。詳しくはリンク先のブログをお読みください。

一言でいうと、国は今、寿命を延ばすとともに健康寿命を延ばすことに力を入れています。

健康寿命は「人の手を借りずに生活できる(平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間)」となっているようです。

寿命が延びればそれはそれで嬉しいけれど「寝たきりや認知症などの介護状態でなければなおのこと望ましい」これは多くの皆さんの同意をえられることだと思います。

私が驚いたのは今年のはじめに確か話題になった健康寿命延伸のための提言が、国から区へしっかり行き渡って、区民の皆様に周知されるように北区ニュースに載るまでになったことです、当たり前と言えば当たり前なのですが。

ちなみに北区の生活習慣予防のページにリンクされている東京都の公式動画はこちらです。ライフステージにあわせた口腔ケアの方法、知識などが学べます。とてもよくまとまっているなと思いました。

さて北区ニュースの歯科の部分の記事を読んでみると、はじめの一歩「かかりつけ歯科医を持ち、定期検診を受けよう」とあります。同意です。

また、定期検診により、むし歯、歯周病かどうかわかる、そして歯みがきのやり方が分かるというのももちろん同意なのですが、生活習慣病予防とどういう関係があるの?という疑問が残ります。紙面の都合上詳しく伝えられずにシンプルな表現になったのだと思います。詳しくは上記のリンク先の動画で学べると思います。

当院では「(歯の健康についてはもちろん)全身の健康のために歯をみがく」とお伝えしています。

これをふまえて全身の健康と歯科がどのように関係があるかを簡単にまとめますと

・ちゃんと噛める、話せる、飲み込めるという機能を(予防または治療により)維持することで、栄養を適切にとり、またしゃべるというコミュニケーションが可能になる。全身への栄養、歩くなどの運動機能の維持、誤嚥性肺炎の防止、認知症の予防などにもつながっていく。

・口の中は慢性的な炎症状態が作られやすい。それが全身的な健康へ影響するという研究結果が出てきている。

・口の中には細菌が無数に存在し、出血時などに体の中に侵入し、長期的には全身的な健康へ影響する可能性がある。

このように書くと怖い感じがしますが、口の中は他の臓器に比べてアプローチしやすい場所であると言えます。それは患者さん自身にとって言えばセルフケアがしやすいということであり、歯科医師にとって言えば、少し乱暴な言い方になりますが脳の中や心臓よりはよほど処置しやすい部位である、と言えるのです。

ちなみに歯科の記事のすぐ下にある禁煙治療費助成事業とあります。

歯科の分野で言えば喫煙は、歯周病治療、インプラント治療などのリスクになります。

北区が禁煙治療の費用を助成してくれるんですね。禁煙を考えている方は申請を考えるのもひとつかと思います。

ちゃんと読んでみると北区ニュースにはいろいろな意味でお得な情報がたくさんあるとあらためて気付かされました。ありがとう北区ニュース。

(当院では、ご希望の方に歯科と全身の健康とのつながりを説明した冊子をお配りしています。興味のある方はお声がけください。)

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