お子さん(子供)のおやつについて
「お子さんのおやつ」これはなかなか悩ましい部分であると思います。
グミ、ガム、チョコレート、スナック菓子、菓子パンなどなど、コンビニやスーパーなどのお菓子コーナーには趣向を凝らした芸術品のようなお菓子が並んでいます。食べてみるとこれがとてもおいしい。私ももちろん食べるのですが、これが100円ちょっとで買えるのか、、というおいしさです。しかもなかなか手が止まらなくなります。
とは言え、歯への影響はどうなのかと言われると、皆様の予想通り影響は非常に大きいと言わざるを得ません。専門分野以外で恐縮ですが、生活習慣病という観点からも特にお子さんへの影響が心配です。
先日、赤羽のダイソーに行く機会がありました。1階にはおかしなどの食料品がフロア中に並べられていて眺めるのが大変楽しかったので、歯科の観点から、陳列されている商品の中で子どものおやつとしておすすめできるもの選んでみました(個人個人のアレルギーの話もあると思いますが)。各商品をグーグル検索してみると、なかなか人気らしく高評価をつけている記事も少なくありません。
・スイートコーン
レンジでチンまたは湯煎で茹でたてとうもろこしが食べられるというものです。ボリュームもあり、小学生ならしっかりお腹にたまることと思います。私も小さい頃、茹でたとうもろこしをおやつとしてよく食べていた記憶があり、大好きなおやつのひとつでした。
・焼き干し芋
これもお腹にたまりますし、自然な甘さ、食物繊維が豊富という意味でおすすめできると思います。干し芋は少し高級品というイメージがありますので、イトーヨーカドーやスーパーなどで焼き芋を買ってそれをおやつにというのもおすすめできるかと思います。
・割れカシューナッツ
これもお腹にたまり、かつ自然な油分も含み満足感も得られるかと思います(アレルギーには気をつけてください)。100円均一のお店でカシューナッツが楽しめることに驚きました。
・むき甘栗
甘栗も高級品というイメージがありますよね。これもダイソーで買えます。自然の甘さ、満足感を兼ね備えるものと思います。
私の個人的なおやつの選択基準をいくつかあげますと
・用意するのが楽ということ(ご家庭での持続可能性という観点からも大事です。とにかく楽を追求です)
・なるべくコストがかからないこと(ほぼ毎日のことですからこの点も欠かせません)
・あまり加工していないもの(精製度が高ければ体への影響もまた強くなると考えています。精製された白砂糖よりかは黒糖、黒糖よりかは食物そのものの自然の甘み 食物繊維が含まれていることもポイントです)
・熱量を多く含むもの(ごはん、芋、栗、ナッツ類などなど 私は子供にとってのおやつは軽い間食と考えています。)
・満足が得られるもの(おいしくても満足感がないと次々に食べてしまいます)
上記のようになります。
今回はたまたまダイソーさんに陳列されているものから選びましたが、その枠を外して上記の基準から考えると最もおすすめできるのは「おにぎり」です。握る時間があれば、こどもに中身を選ばせてもよいでしょうし、時間がなければあらかじめ握ってレンジでチンできるようにしておいてもいいかもしれません。お仕事などで忙しく握る時間もなければ、お店で買うのもよいかと思います。
ではどのお店で買うか、もうみなさまご存知かもしれませんが、赤羽駅近くの「おむすび権米衛(ごんべえ)」が個人的にはおすすめです。
おすすめできるポイントは以下のとおりです。
・お米が美味しい
・でっかい(大人でも1つでかなり満足できます)
・値段もコンビニのおにぎりとそんなにかわらない(日本全国24時間手に取れるという意味ではコンビニのおにぎりに軍配が上がります)
・(玄米のおにぎりもあってさらにおいしい)
私のおすすめは味噌がついているおにぎりです。味噌の味は季節で変わるらしいです。お米だけではなく味噌そのものの味もおいしいです。
ちなみに保存性という意味ではスーパーの焼き芋の方がいいかもしれません。自然のおやつとして甘さは「最強」レベルだと思います。満足感としても相当なものでしょう。お腹のお通じもよくなることが期待できると思います。おにぎりは冷蔵庫で冷やすとどうしてもかたくなってしまいますよね。
さらに蛇足で申し訳ありません。「バナナ」もコストは比較的かからず、甘みも十分、腹持ちもよい、持ち歩きもしやすく、手を汚さず食べやすいと、お子様のおやつに向いていると考えています。おにぎり、焼き芋の次くらいの候補に入れてもいいかもしれません。
いわゆるお菓子は大変美味しいのですが、満腹感が薄く、ついつい食べすぎてしまいます。そして食べすぎてしまうとそれだけ歯や体への影響も大きくなってしまいます。「毎日のおやつというよりたまのご褒美、お友達やご家族と集まった嬉しいこと、お祝い事に食べるもの」とするといいんじゃないかなと個人的には思います。年齢によっては「(電車やバスなど)静かにしていてほしいときの切り札」という考え方もおすすめです。
おいしいお菓子を毎日食べ慣れているお子さんにいきなり、やれとうもろこしだ、さつまいもだ、おむすびだと言ってもひどく困惑するに違いありませんし、当然強い反発があると予想されます笑。これは一つのアイデアですが、例えば先におにぎりを1つ2つ(またはスーパーの焼き芋)をたべてもらってお腹いっぱいにしてしまってからいつものお菓子を少量という、徐々に置き換えていく形でもいいかもしれません。
いわゆるコンビニなどで売っているグミ、チョコレート菓子、スナック菓子、菓子パンなどは
・(はまってしまう)おいしさ(一度買い始めるとあれもこれもとついつい買ってしまいます)
・見た目の楽しさ(ぱっと目をひく色使いだったりデザインといい、焼き芋とは大違いです)
・安さ(こんなに美味しいのにこんなにお安いの、と思います)
・保存性(いつに買ったのか忘れていたとしても、ほぼ安心して口にできます)
・入手しやすさ(日本全国24時間買えます)
どの観点からも圧倒的に完成度が高く、その魅力に子どもはひとたまりもありません(多分大人もですよね)。ちなみに私はというと洋菓子も大好きなのですが、判官贔屓といいますか、お菓子であれば和菓子を密かに応援しています。とらやの小分け羊羹は、味、保存性、携帯性、ちょっとしたお土産、ブランド力などなど様々な点から和菓子界の王者だと思っています。また、地元(赤羽)の和菓子屋さんもおいしいものがたくさんあります。
だいぶ話がそれてしまいました。
日々のお子さんのおやつにお悩みのご家庭に何か参考になることがあればよいのですが、もちろんご来院の際は私達も、お菓子大好きな一員として一緒に悩みながらお手伝いいたします。