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治療を受けるかどうか迷いやすいとき について

[2019.08.06]

治療はメリットのみかどうか

「治療」と聞くと「メリットのみ」というイメージがありますが、実際にはそうではありません。
治療にはメリットはもちろんですが、デメリットもあり、総合的に考えてメリットがデメリットを上回ると、説明を受けた上で患者さん自身が納得したときに初めて治療を受けることを決断したほうがよいのかもしれません。

応急処置の場合は

歯ぐきが腫れて痛い、何もしなくても痛くて眠れないといった症状がでているときには、応急処置の範囲であれば治療を受けるかどうしようかと迷う方はあまりいらっしゃらないと思います。
しかし、痛くない、食事も困っていないけれど、レントゲンには炎症が起こっている様子がでている。痛みはでていないけれど、かぶせものと歯の間にすきまがでている、という場合には大いに悩まれると思います。

炎症のない状態と痛みのない状態

個人的な考えですが、歯科医師の多くは痛みも「炎症」もなく、そして、それらが起きにくい環境をゴールとみなし、患者さん側の多くは痛くないこと(不快でないこと)をゴールとすることが一般的に多いので、このような悩みが生まれるのだと思います。患者さんは、病気があるかどうかを知る手段が、主に痛み、腫れているかどうかなど非常に限られていますので、そのような判断基準になることは仕方のないことであり当然のことだと私も思います。

治療を受けるか迷いやすいケース

例えば、患者さんが治療を受けるかどうか迷いやすい例として、レントゲン撮影をして「根の先に慢性炎症があると言われたが、別に噛んでも痛くない、言われてはじめて知った」他には「レントゲンをみて歯槽のうろうが進んでいるといわれたが、多少歯の揺れを感じるくらいで食事に特に困ってはいない」などのシチュエーションです。

治療を受けるときに考えなくてはならないこと

歯科医師側としては、前者の根の先に炎症があるケースであれば一般的に、根の治療をやりなおして、それでも治らなければ歯根端切除などの外科をし、かぶせものもやり直して、噛める状態を作り出すことが治療と考えるのですが、実際に治療をし始めるとなると
・通院期間(歯科医院に通わなくてはならない)
・費用
・治療後の痛み(術後痛)
・治療自体が抱えるリスク
これらのことも考えなくてはなりません。
得られるメリットは、現在は食事に困っておらず、痛みも感じていないとの前提条件ですから
・(治療が成功すれば)炎症のない状態が得られる
ということになります。

決して「メリットのみではない」ことがおわかりいただけると思います。

話し合いながら「前向きに」考えていくこと

「炎症がない状態」をどの程度目指すべきと考えるか、成功率はコスト(通院時間や費用)に見合う程度なのかどうか、治療自体が抱えるリスクは許容範囲なのかどうか、そもそも通院できる状況なのかどうかなど、同じ患者さんでもその時の環境によって実際どの選択をしていくかは異なってきます。
どれが正解というのは非常に難しく、同じようなケースでもその方それぞれで実際の治療内容は異なることがほとんどです。患者さんと話しあいながらその患者さんにとっての正解(どうなりたいのか、どうありたいのか)をなるべく「前向きに」共にさがしていくという以外にはないと個人的には考えています。

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