火防の凧
先日、スマホ(Google)のオススメ情報を見ていたところ、2月5日の日曜日に王子稲荷神社で凧市をやることがわかりました。北区のHPで調べてみると江戸時代からの行事とのこと(火防の凧 ひぶせのたこ というらしいです)、恥ずかしながら令和の今まで知りませんでした。火事になっても困りますし、何よりお祭りに飢えていたということもありましたので出掛けてみることにしました。
毎年2月の午の日に開催されるみたいですが、午の日が日曜日にあたるのも毎回のことではないでしょう。今回、開催前に知ることができたのはまさにラッキーでした。Googleのファインプレーです。
王子駅で降りて地図に従って歩いていると両脇に露店が出て賑わっていました。お富士さんとまでは行かないまでも十分盛況で、子供の頃お祭りに行って、さて何で遊んで何を食べようと興奮した記憶が甦ってきました。もちろん子供もたくさん来ていました。
王子稲荷神社に着くと、本殿へ続くと思われる階段の上から下までずっと行列になっていました。本来であればお参りをしてからということになりますが、この行列でお参りは諦め、脇にある坂を上がり別の入り口から凧を求めて境内に入りました。
すると神楽殿?というのでしょうか、舞台がありました。
そこで何やら催し物が行われる雰囲気だったので、凧を買い求めた後に待っていると放送があり、神社の下にある幼稚園(いなり幼稚園)の子が剣舞や舞を披露してくれるようです。余談ですが、お稲荷様に見守られながら幼稚園に通えるのは、いい意味でちょっと不思議な環境で、またとても頼もしいなと思いました。剣舞や舞を見せていただけるとは、ラッキーは続くものだと、せっかくなので見ていくことにしました。
剣舞は男の子2人、舞は女の子2人、大勢の見物客に大注目を受けながら立派に役を勤め上げていました。踊りの振り付けも一つ一つ覚えるの大変だったろうなあとか、本格的な衣装を着せてもらって(男の子は羽織袴、女の子は巫女装束、というのでしょうか)一生忘れないだろうなあとか、先生たちも教えるの大変だっただろうなあなどなど、何の関係もないただの一見物客ながら勝手に感動に打ち震えておりました。そして、観客の中には、外国の方もいらして、大きいカメラを構えて撮影していました。日本の伝統行事に、子供と来れば、それは撮影するでしょうよと心の中で大きく頷いておりました。
演舞終了後にまた狐のお面をした子供たちが横一列に並んで、その姿を見物客の方々が写真撮影していましたので私も混ぜていただきました。「狐のお面」についての記憶が最近のものでは「鬼滅の刃」だった私には新鮮で、喜びながら撮影をしました。
(関係のない人が個人を特定できない写真になっていると思いますので、載せたいと思います)
ここまで来て、凧の写真はどうしたと思われるかもしれません。そうです。忘れたのです。
(個人的には)凧が主役にならなかったお祭りでした(お祭りを長く静かに支えてくれる存在なのでしょうね)。